ひとが年を重ねる、とは


今日もまた音楽CDをiBookに取り込んで(リッピング)いるのですが、
アン・サリーの 「I Wish You Love」という曲を聴いていたら、不意に涙がこぼれてしまった……。その「声」の深さに。


「ひとが年を重ねる、とは本質的にどうことか」と考えていたのです。
自分が、どうして生まれてきたのか−−実のところよく洞察しないまま、ひとは毎日生きています。
自分がどうして、このように育ってきたのか−−よくわからないまま、ひとは生きている。


いや、おおよそ「自分はこんな風に生まれて、生きてきた」とわかっているつもりなのですが、
実はこれは「仮のもの」=大人になるまでに作ってきた世界観であり、
自分の人生や存在について、自分と世界の関わりについて、
「あーそういうことか!」と深く納得して受け入れるというプロセスが、30歳から40歳くらいの間に、しばしば起こります。


「ひとが年を重ねる」とはつまり、自分が成人までに作って世界観・人生観から脱皮して、
より本質的(エッセンシャル)な世界観・人生観に触れ・入っていき・充たされる−−ということではないでしょうか。


といっても、私もエラそうなことは言えないのですが……。

ムーン・ダンス