アロマのソムリエって、どうカナ

bun_tao2005-08-04


「まるで、アロマのソムリエだね〜。」
友人達と食事をしながら企画のミーティングしている時でした。ブルー・ロータス(青い蓮の花)やジャスミン・サンバック、エレミやホーリー・バジル等のとっておきの精油(このゴージャスさ! 伝わりますか?)の香りをかぎながら話し合っていて、そう言われたのでした。


私の「ワークショップ」「新月と香りの会」では、その日参加された皆さんの作る「場(フィールド)」の雰囲気を感じながら、私が香りを選んで、皆さんとご一緒に体験します。
「第1番目の香り」から「2番目」、「3番目」…と香りのストーリーが、即興的に作られていくわけです。
もちろんこれは「単線のストーリー」ではありません。香りはひとによって様々な反応が起こるものですから、実際には参加された方の数のストーリーが、そこに生まれます。
また皆さんがイメージや記憶、連想などを話し合えれば、それぞれのストーリーに横糸もつながって、
その日その日の香りのタペストリーが織り込まれていくーーそんな「場」を作っています。


私自身は「香りのDJ」のような気分もあったのですが(笑)……さらに誰にでも親しみやすい形で、「アロマのソムリエ」ーーこれも精油をもちいた「ひとつのスタンス」として良いかもしれません。
5000年前の古代エジプトでは、植物とその香りが生活にたっぷり採り入れられていましたーー化粧品、料理、医療、祈りや宗教などとして。現代人はむしろ、香りをいまだ充分に愉めてないのです。
もっともっとたくさんの方々(しかも男性も)に、身近に・気楽に香りと親しんで頂きたいものです。
そこで、ひとりひとりの方のニーズに対応して、香りの未体験ゾーンの愉しみを提案する「ソムリエ」というスタンスがありえるわけです。これまでのアロマテラピーの既成概念を乗り越えて。


香りは味覚も深めて、料理やお茶やワインをより繊細に、より美味しく味わさせてくれます。
香りを肴にワインを味わい、会話する空間の贅沢さを知っていますか。
また香りは、人と人を出会わせてくれます。まったく初対面としても、ひとつの香りをきっかけにしてお喋りしたり、交流できます。香りは人を親密にさせてくれるのです。
例えばその場にカップルやご夫婦つまり1組の人達がいればーー「お互いを結びつける1本の香り」を、その場で調合(ブレンド)して創り出すことも、可能です。


ひとつひとつの精油のキャラクターをしっかり把握していて、「場の流れ」をつかむ勘を持っていれば(これがそんなに容易ではないのですが…)、「アロマのソムリエ」はできるでしょう。
もちろん、アロマテラピー(芳香療法)の基本的な知識と配慮は不可欠ですし、「愉しみ」に耽溺して、植物の世界と大地への感謝を忘れてはいけません。
ですが、「セラピー」や「治療」「癒し」を超えた広がり・悦び・ファンタジーを、わかち合う可能性があるでしょう。
「アロマのソムリエ」ーーそれは、香りを愉しむアート(技芸)である。
いかがでしょうか? どう思われますか?