禅とマインドフルネス、コーチングをつなげると☆藤田一照さんのワークショップから

「マインドフルネス」という言葉を、あなたはご存知でしょうか?


5/24(土)藤田一照さんのマインドフルネスについてのワークショップ@日本マインドフルライフ協会 は、とても興味深い内容でしたので、
ここでもご紹介させて下さい。


アップデートする仏教 (幻冬舎新書)

アップデートする仏教 (幻冬舎新書)

藤田一照さんは、「アップデートする仏教」幻冬舎新書の共著者であり、
曹洞宗国際センター所長で、海外での禅指導が長く、
ティック・ナット・ハン師やジョン・カバット・ジン博士の来日時も、通訳した方。


「マインドフルネス」は海外で大流行していて、それが現在日本に還流・波及しつつあるが、
禅はもともと日本の文化としてあるもの。
「マインドフルネス」の源流に立ち返って、
日本からの(あえて)批判的な受容や寄与できる点があるのでは?
ーーというテーマのお話でした。



◎そもそも「マインドフルネス」とは、仏教でいわれる「念」。

禅で言う「念」とは、パーリー語の「sati」、サンスクリット語の「smriti」から来ていて、
現代日本語では、「気づき」とも「専念」とも「注意深さ」と言える。


無明にとらわれた「自動操縦状態」から、脱却するポイントとなる意識状態。



ブッダの「仏遺教経」や、道元の「正法眼蔵 八大人覚」によれば、
「不忘念」とは、念=マインドフルネスを忘れないで生きている状態となり、
つまり、ブッダ道元の観点からすれば、
念=マインドフルネスとは、常時その中に生きている基盤的な意識状態ーー
と言えそうです。



◎「コカコーラ・ライト」と「コカコーラ・クラシック」のように

一照さんの例えではーー「コカコーラ・ライト」と「コカコーラ・クラシック」にような関係が、
海外の「マインドフルネス」と、日本の禅仏教で修行されてきた「マインドフルネス=不忘念」にはあるのではないか? といいます。


海外の「マインドフルネス」は、禅の「行」体系から単体のメソッドとして抽出し、
レーニング次第で習得可能なもの、伝達可能なものとしている。


そして禅における「マインドフルネス=不忘念」とは、
あらゆる修行、あらゆる活動、生活に備わっているべき、
有機的なクオリティのようです。
(ここで「有機的 オーガニック」という言葉も用いられているのも、
興味深いです)


この文脈において、海外の「マインドフルネス」とはいわば「マインドフルネス・ライト」であり、
本来、禅仏教の伝えたい「不忘念」と違っている。
「マインドフルネス」はひとつの通過点であり、
「アウエアネス 無為・自然」へとやがて「落ちる」べきもの。


「我」から「無我」へ、
「孤立」から「つながり」へ、
「Form 形あるもの」から「Formless 形なき何か」へ、
理想的にはパラダイム・シフトすることではないかーー
という藤田一照さんのレクチャーでした。



◎そしてマインドフルネスをコーチングにつなげると


ここで私=立野の観点としては、マインドフルネスをコーチングに導入する際のビミョウな部分にも、
気づかされました!


禅における「マインドフルネス=不忘念」とは、「我 エゴ」から離れて、
「無我」「無為・自然」になっていくあり方です。
ところがコーチングでは(少なくとも表層的なコーチングでは)、
目の前の「目標」や「課題」「未来の自分」を創造して、
いかにそこに向かっていけるかーーというアプローチになります。


マインドフルネスをコーチングに導入するならば、
「無我」「無為・自然」でありながら、「未来の自分」を実現したい
ーーという矛盾に直面することになるわけです。
つまり、「あるがままの自分」で良いのか?
それとも「なりたい未来の自分」に向かいたいのか?
ーーという矛盾ですね。


ここで、「未来の自分」が「我欲」に支配されたものならば、
必然的にマインドフルネスなコーチングは成り立たなくなってしまう。
むしろ「我欲」の目標達成から離れて、
「利他」つまり他者や環境、社会に開かれた変容・イノベーションとなる時、
コーチングあるいは「コーチングのその先にある人間進化のアプローチ」は、
本当に価値ある方法となりうるのではないか。


コーチングが「我欲」や目標達成にとどまる時、
それは矮小で本質(ブッダ道元がつかんでいたような)を、失うことになりかねないーー
これが、禅の観点から「マインドフルネス=不忘念」ととらえ直す時、
伝わってくるメッセージではないでしょうか。



【参考】日本マインドフルライフ協会公式HP http://mindful-life.org/



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これは、脳と潜在意識をゆるめて、「なりたい未来の自分」を引き出す、
初めての方でも参加できる入門篇ワークショプです。


ソフトな方法とダイナミックな方法ーーここでは2つのアプローチを併用するので、
やさしく・スムーズに脳と潜在意識から、「目標」「夢」「ビジョン」を引き出しやすくなるのです。
そして私としても、「Formless 形なき何か」をここで創造したいです〜〜。


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この入門篇ワークショップでは発見できるでしょう!
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◎日時:
【平日夜クラス】2014/6/12(木)夜7時から9時30分頃まで


【日曜夜クラス】2014/6/15(日)夜6時から9時頃まで
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◎会場:地下鉄「新宿御苑前」駅近くの公共施設にて。
ご予約の方には行き方をご案内できます。



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