ロン・クルツ氏との個人セッション


9/21(水)、ハコミセラピーの創始者ロン・クルツ氏との個人セッションを、はじめてクライエントとして体験しました。
予想をはるかに超えて、ひじょうに実り多いセッションでした。私もいろいろな人のセッションを体験しているつもりですが、こういうことは始めてだった。
なによりも、「さりげなく、繊細で、自然体の」セッションでした。


例えばセッションの山場で、ロンはチャイルド状態になっている私の(つまり部分的に幼時退行している)、指を引いて導いてくれた。それは、「引っ張られている」とも「ただ触れられている」とも判然としないほどの微細なチカラで。
大げさではない、むしろ微かな動作に、むしろこちらの「全体」を大きく揺さぶられた。「そういうことだったのか…」と、私の内で氷解するものがあった。


もちろんロンはその場で、いろいろな注意や仕事をしているのでしょうが、
流れとしては、静かな中で洞察があふれてくる、味わいのあるセッションでした。
圧倒的な「名人芸」、というしかない。
なるほど、「技芸」としてのセラピー・セッションとはこういうものだ−−と教えられました。


いろいろな要素がかみ合って、セッションを作っていることも、感じられた。
この秋に自分のアロマの仕事がシフトしつつある私のプロセス、
1960〜70年代からハコミセラピーを作ってきて、今は老境に入ろうとしているロンのプロセス、
よく晴れた空の下の、静かなホテルのラウンジの中庭というくつろげる環境と。
この日は、それぞれの要素がかみ合って祝福してくれている、ようでした。


私としては、これまでの「セラピー/カウンセリングとはこういうもの…」という自分なりのワク組みが、洗い流されたようにも感じ、
なんだか? 洪水の後で、新しく家を建て直そうとしてる−−気分です。
新しい家は古い家よりも、ずっと自由に、開かれた設計で建てられることでしょう。


▼参考HP  ロン・クルツ(英文)
http://www.ronkurtz.com/

「ハコミセラピー タオイズムと心理療法」についての私のブックレビュー
http://www.ne.jp/asahi/bun/tao/books/index.html