高円寺「あずま通り」を歩く


夜7時30分からBitoさんのライブをみるため、高円寺の街を歩いていた。
少し時間に余裕があるので、夕暮れ時の「あずま通り」 http://www.koenji-azuma.com/index.shtml へ行ってみたのです。この通りについて書いておきたい。


高円寺駅の北口を出て、JR中央線沿いに新宿方向へ少し行き、釣具の上州屋の手前を左に入ると、早稲田通りまで南北方向に延びる「あずま通り商店街」が、ある。
まずは高円寺文庫センターに寄り、コンパクトな空間なのに知らない本がたくさんみつかる店内をひと巡り。
ここを出て、もつ焼きの「一徳」の角を曲がると
、中古レコードと古本屋さんが数件ずつ、リーズナブルな定食屋さんも数軒、熱帯魚屋さん、本格ネパール料理の「アマ」まで並んでいる道をそぞろ歩くことができる。「古本酒場 コクテイル」というのもあるなあ。
道幅がほど好いサイズのようで、ここへ来ると身体が自然にほどける…。


電柱からブラ下がる商店街の飾りには、「夢ある暮らしを応援します」と書かれていて、
若いショップ・オーナー達の頑張りを商店街を挙げて応援しているのが、伝わってくる。街が学園祭をしているようでもある。ちょっと落ち着いて、ひっそりした、大人の「学園祭」だな。


この近くにいたら、きっと住みやすいだろう…。西荻窪にも似た街の雰囲気、でももっとまとまっている。
古本屋の「アジアンドッグ」の本の並びとか、まるっきり私の本棚と似ているし…。自分の脳の中をみているようで、親しみ深い。


空腹を覚えたので、もつ焼の「一徳」に入る。つまみは各種100円台から。あご髭で痩身のマスターは、男がほれぼれする男というタイプ。たぶん演劇か武道をされていたのではないだろうか。
テレビでは、北の地方で冬を過ごすホームレスの生活の、ルポルタージュを映していて、カウンターを囲んだ客達が見入っている。
「でも……生きようとしているんだから(ホームレスも)エライもんじゃないか」マスターがそう呟いた。


そうだなあ…。そしてこんな街はいいもんだなあ。

iPodをコートのポケットに入れて、音楽を聴きながら街を歩いていると、散歩も快楽に近くなってしまう。