bun_tao2005-10-07

「すぴこんハンドブック2005秋号」にインタビュー記事が掲載されましたので、
承諾を得て転載・ご紹介します。
とてもわかりやすく、フレンドリーな文章にまとめられています。
私自身が書くと、こうは書けないなあ…(笑)。
同じ内容がHP
http://www.ne.jp/asahi/bun/tao/spicon.html
にもあります。

よかったら、ご意見・ご感想なんでもお知らせください bun_tao@yahoo.co.jp
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●植物の生命と対話することで 自分自身がわかってくる。●
自ら植物にすくわれた!
そんな経験を持つ
ブンさんこと立野さんに
お話を聞いてみたよ!

ホリスティック・アロマセラピー研究家
立 野 博 一 さん


●「香り」は死と再生のプロセスを経て、目の前に来てくれた植物の生命。

 精油(エッセンシャル・オイル)とは、植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂等から抽出した、
揮発性の芳香物質です。
私達が精油をかいで感じるのは、揮発している微小な「香りの分子」。
香りは、あいまいなモヤモやしたもの、だけではありません。
それどころか、本当にすぐれた香りは単なる香りではなく、生命そのものです。
存在として、そこに息づいているんです。

 蒸留のプロセスとは植物にとって、死と再生のプロセスではないでしょうか。
大地に根を張って咲いていた花は、収穫されて、火にかけられ、気体となって立ち昇ってゆく。
それが冷やされて、再び液体となるのです。
1度死ぬことによって、エッセンスが生まれてくる。錬金術なんだと思います。
何万枚もの花弁から、やっとひとしずく精油が得られる。
それはまさに植物達のエッセンスー本質ーの凝縮なんです。

 私はジャック・チェイトマン氏の精油を使用しています。

昨年マウイ島へ旅して確かめられたことですが、ジャック氏の蒸留する精油は「世界でも特別なもの」というしかありません。
そこには技術的なマニュアルはほとんど存在せず、
純度の高いガラス製の蒸留噐の中の、植物から揮発する煙を見つめることによって、
ジャック氏の無意識と植物達が交感・交流します。
そのことによってのみ、得られたものなのです。
この香りを嗅ぐことは、植物の生命と出会うことなのです。


●ただ買ってくる、という感覚は、外してください。
 ついつい私たちは、商品棚に並ぶ精油のビンを手にとって、お金で買える「モノ」として見てしまいます。
確かに、お金と引き替えに手に入れることはできますが、精油は決して「モノ」ではないのです。
私たちはそこで、植物の生命と出会っているんですよ。
だから、生活に取り入れる時も、そのことは忘れないで欲しいですね。
生命として接していってください。
そしたらきっと、さまざまなサポートをくれますよ。


●鬱からの脱出
 私はずーっと、鬱に悩まされてきたんですよ。
ずいぶん長い間。だいたい3ヵ月くらいの周期でやってきた。
大きな鬱は15才の頃、高校入学時。ドカンとやってきましたね。
それから20代30代と来て、そして36〜7才でまたドカン!
もうね、身体が動かないんですよ、起きあがれないんです。
トイレにさえ行けない。すぐそこまでも歩けない、そんな状態。
その時もなんとか乗り越えたんですが、これは何か考えなくちゃいけない。
人生根本からやりなおしたい。もう、それしかないと思いました。
そうしなければ生きられないと思ったんです。
そして、それからいろいろ整理しはじめました。
まず仕事を整理して、必要な勉強をする。
心理学やダンスセラピーを学んだのですが、そんな中で、アロマのセッションを受ける機会に恵まれました。
それが合ってたんでしょうね。
定期的に受けていくうちに、鬱の波がだんだん小さくなっていったんです。
その時に出会った香りがジャック・チェイトマン氏の精油でした。


●不安に飲み込まれることがなくなっていった。
 波はなくなるわけじゃなかったけど、小さくなっていって、
小さな波の中で揺れながらも「あ、今、自分は波のこの部分にいるなあ」と思えるようになった。
昔は波に振り回されていたんです。
先がわからないと不安になってあたりまえ。
もしそこにいいガイドがいて「その先は大丈夫ですよ」って言ってもらえたら、
落ち着きますよね。

自分が鬱の波のどの部分にいるのか、アロマをやっていくうちに自覚できるようになって来て、
振り回されなくなっていったんです。

香りって鬱には速効性があるんですよ。
脳を活性化するし、生きる意欲をわかせる。
鬱のサイクルの中で落ちて行くなーという時に自分でワークすると、
内面を見つめ直すことができるんです。
2週間おきくらいにワークすると、意識や行動に変化があらわれてきます。


●人間は機械じゃないから、悪い部分を直せばいいというわけじゃない。

 不調の原因はいろいろあると思います。
その原因にアクセスするということも、もちろん出来ますが
「原因」と「結果」を突き詰めていくことに、こだわらなくていいと思っています。

それが有効な場合はいいですが、突き詰めると現代医学のパターンになってしまうでしょう。
癒しというものは現代医学よりも先にあったものですよね。
だからその思考パターンじゃなくていいと思うんです。

原因をはずしてなくても、軽くなっていくことが充分にあります。
あり方や行動パターンが変わっていくことが大事。
原因がハッキリしなくても大丈夫だと思います。
人間の心は機械じゃありません。悪い部分を直すという発想はやめた方がいいですね。
悪い部分をはずすのではなく、その状態が、少しでも「ホンワカ」になればいい、
そして全体が変化していけば。


●マニュアルがなかったから、独学しかなかった。
 私はセッションを受けてから、自分自身を自分でなんとかしたい、
そう思ったので教えてもらうことにしました。
でも、ジャック氏自身はやり方は教えてなかったんです。
自分が受けたセッションの方法は、その方に教えてもらいましたが、
あとは自分で探すしかありませんでした。
心理アロマのコースにも通いましたが、この精油に関しては、オリジナルのやり方です。

香りというものは、本当に人によって反応が違うものなので、
その人のプロセスに応じて使っていくことが必要になります。
人も香りも、それぞれ大切にしていかないといけないですね。
グループセッションは、人それぞれの違った反応が見られるので、おもしろいですよ。
そしてよーく話してみると、みんなどこかでつながっている。


●植物の香りにサポートされて、自分探しの旅へ。
 潜在意識は身体にあらわれる。身体=潜在意識です。
困ったことがあったら、胃が痛くなったりしますね。
それはわかりやすい例えですが、実際、どこが不調なのか、よくわからなかったりする。
香りを嗅ぐと、反応が出やすくなるんです。
ある部分に痛みを感じたり、そこに香りが効いていくような気がする。
痛かったら、もっと痛さを感じてもらいます。身体の感覚を味わってもらうと、
だんだん身体から潜在意識のメッセージが聴こえてきますよ。
イメージが見えたら、それをもっと広げてもらいます。
香りから、深い感情、身体の中の感覚、記憶などが浮上してくるのです。
自分の内面を旅しているように感じられるかもしれません。

自分で自分の内面を知る、それはとても力強い体験になりますよ。
くり返しやっていくことで、深く自分自身がわかってくるのです。 
花はその種に、どんなつぼみをつけ、どのように花開くのか、プログラムしてきています。
香りに助けられて、深い叡智にアクセスしやすくなる、
そしてその人の本質ーエッセンスーが花開いていく。
そのための自分とは何かと問いかける深い旅
ですね。

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*香りを聴いたら、ふか〜いところから、記憶と感情が呼びさまされてきたよ。
ブンさんの誘導で、イメージがどんどん展開していって……!!! 
おススメのセッションです