長野を巡って、温泉と結婚奉告の旅・3日目

河野さんが、もっとも癒される(あるいは唯一癒される?)場所ーーという、
山の奥にあるカフェ「茶房パニ」へも3人で訪れました。
▼茶房パニHP http://www.pani.jp/


女神山のふもと、
陶芸家のご主人が建てたらしいセルフビルドのカフェと、
自然なままに木のカーブも活かした手すりのあるテラス。
芭蕉の大きな葉が揺れていて、
手に馴染む陶器のカップでコーヒーを頂く。


「(ここへ来ると)なんにも要らない、とわかる」と河野さん。
なるほど、そうだ〜ね〜。
これ以上付け加えるものは要らない、のかもしれない。
私達には世界はもう充分で、
新しいものは要らないのかもしれない……。



ご主人の佐々木さんもご紹介頂いて、
コーヒーを頂きながらしばらく話す。
少年の瞳を持っている人。



トイレにも、ご主人の焼き物に野の花が、いけられている。
ここでは、光射す隙間、
ゴタゴタと盛り上げられたままの壁土さえもが、
ひとつの美を構成している。


ここにこうして花をいける人とは、どんな人間なのだろう……。
ここにこうして美を見いだしている自分とは、なんだろう……。


おそらく……
長い「旅」をして来たのでしょうね。
そしてここに、たどり着いた。


もう何も要らない。
自然には、付け加える必要が無い。
あらたに何かを付け加えることは無いんだ、本質的にはね。
私達にできることはそこで、
「遊んで」いればいいんだ。



煉瓦が積み兼ねられた釜の上に置かれた、
焼き物の「白い象」は、
そんな風に伝えているようです……。
▼工房 土喜
http://www.pani.jp/dokiindex.html



今回の長野の旅は、つれづれなるままに
行き先とプロセスが変化して行き、
それが絶妙な心地よさを与えてくれる、
不思議な旅でした。