「存在の輝き」をみつめる眼

ちょっと重たい気分で、「なんとかしたいな」……とテレビのスイッチを入れると、
太っちょで目の細い女性と、細身だが芯の強い感じの男性のカップル(共に25歳)が出ていた。
「私、ブスなんですう。アハハハ」と、彼女はよく笑う。
司会の紳助さんが「太った女性が好みなんですか?」とまぜ返すと、
「いや、○○○(彼女の名前)が好きなんです」と、男性は彼女を見ながら、しっかりと言葉にした。


顔も身体もふっくらしているけれども、たしかに独特な「愛らしさ」を感じさせる女性。
彼女がいるだけで、周りもなんとなくフンワリして、安心を受けとれるような人。
「自分自身を受け入れている」雰囲気に、溢れている。
男性の方も、眼のチカラも強く、
彼女の「存在の輝き」を感受して、それを愛しているのがわかる。
こんなカップルがいるんだなあ〜。
彼女のおかげで、私の胸にあった「重たい気分」も、やわらいでしまう。


イマドキの文化は、「見た目」をキレイにすることに忙しくて、
「外見が良ければなんとかなる」ーーと思わされている所があるでしょう。
それに振り回されて、自分の価値を見失いそうになってる方もいるだろうし、
子供たちの間ではイジメの口実にさえなったりする、この頃。


(私もエラそうなことは言えませんが……)
このカップルみたいな、ひとの「存在の輝き」をみつめられる「眼」とは、何だろう?
この「眼」は、何によって育てられるのだろう?